西尾維新の作品を初めて読んだ。
西尾維新は若者に大変人気のある作家だ。
「化物語」といわれるシリーズがアニメ化されたり、「美少年探偵」というシリーズも漫画化されたりしている。
娘も「美少年探偵」を何冊か揃えて読んでいた。
しかし私は1冊も読んだことはなかった。
今回の作品を作者は「物語」ではない、と言っている。
作者が確実に作家になることを受け入れた過去の出来事を描いている、と言っている。
作者が大学生の時の登校時に、小学生の交通事故現場を目の当たりにする。
その時、現場に居合わせた異様な行動をとる少女と出会い、この出会いから平凡なルーティン化した作者の日常が壊れていく。
大学生と小学4年生のいびつな関係が続くにつれ、少女の異常な生活がみえてくる。
作者は少女の両親の気配が希薄な生活に疑問を抱き、最終的には少女の親の真実を知る。
前半、本論からずれて余談をずっと聞かされているような遠回りがまどろっこしく読み辛かったが、本編に入ると主人公である作者に感情移入して読み進めることができた。
西尾維新の作品はシリーズ化をされるものが多い。
この西尾節に、はまる人ははまるのだろう。
他の作品も気軽に読んでみたい。